2012年8月5日日曜日

北海道武専2012年8月5日 青森 原宏先生 上砂川の羆騒動

主坐 八戸東道院長 原宏先生

瞑目中の原先生
合掌
先週の北海道大会からたった1週間である。
流石に、参坐が少ない夏休み中の武専開講となった。これは、夏休み或いは先週の大会1週間後の参坐には経済的な問題も影響があったものと考えられる。
北海道は広大なのである。

本部派遣教師は、青森八戸東道院長の原先生である。滝川道院の小関拳士(現在母、男の子2名が拳士である)の元道院長である。小関拳士の子供さんが先週の北海道大会に参加したとき、おばあちゃんや小関拳士の妹さんも応援に八戸から見えていたことを原先生に伝えた。こうした継続している門下生のことは嬉しいものである。

冬の2月の代わりにこの8月を武専開校日にしたのであるが、やや蒸し暑い体育館であったが熱中症の心配は全くない稽古風景であった。北海道武専での本部派遣教師は各科全て指導にまわるのだが、今日参坐した拳士の
打棒 札幌新川道院長 石渡先生

中で最も汗をかいたのが原先生であったことであろう。
しかし、元気溌剌の原先生である。然程のことはない指導であった。
北海道武専は少ないとは言っても今日も100名以上は参坐しているのであるから本部派遣教師も力が入るのである。
北海道武専の学生は誠に直であり、技術稽古は真剣であるので指導するものにとっても喜びが大きいはずである。
前列から、芳賀先生、柴原先生、山崎先生
 

 一昨日から、上砂川町の羆騒動が続き、急遽上砂川町の依頼で現場に出動した。一応ライフル銃持参である。上砂川の猟友会の一人が小熊に発砲したのであるが外したとのことを役場から説明を受けた。
信条唱和
現場に行ったところ、先週の大会に私の相手をしてくれた中野拳士が砂川警察署員として警邏勤務に出ているのに会った。
先週は「圧法で今日は鉄砲」と冗談が飛び出した。
羆の親子はさくらんぼを食べに出てきたのである。小熊にさくらんぼを食べさせたい親心である。
住宅内を大きな羆が闊歩するのは危険と判断し猟友会に依頼が来る事になるのである。上砂川町には猟友会員は2名しかいないために手に負えないのである。
 私は小熊の足跡を追い川を越えて親熊の足跡を捜索した。私一人が川を渡り、対岸に後ろ足32センチの足跡を斜面を登る方向に発見。
警察、町の職員を呼びその足跡を確認するように伝えたが、しかし彼等は長靴を持ってきていなかったのである。それら用意をした後その足跡を撮影した。羆は雪捨て場の広大な緑地に隠れているものと判断した私のアドバイスにより警察、町職員を解散するようにしたのである。
住宅街でライフルを発砲するなど誠に危険極まりない。熊より危険であるというのが我々の基本的判断である。住宅街で羆の親子を射殺するとなると種々の問題が持ち上がるのは明白である。
熊はいずれ山に小熊を連れて帰っていくのである。
おいしいさくらんぼを子供に食べさせたい親心を理解してあげたいものである。
人間の早朝の散歩が羆の発見となり、人間優先から通報、警察自治体の出番となる。が、しかし最終的にいつも猟友会に依頼となるのである。一般的に猟友会は野生動物をみたら何でもかんでも撃ちたがると思っていたならそれは全くの認識不足である。雪のない短かい北海道の夏を野生動物たちにも満喫させる、つまり、人間のエゴでない共生の意識を持つべき時代に入って来ているのかもしれない。

翌朝4時半に上砂川の現場を巡回しに行ったところ、雪捨て場に雌の母鹿1頭、バンビ3頭が草を食んでいた。つまり、そこには既に熊の親子はいないのである。夜の間に人間に気付かれず羆の母子が山に戻ったと思われる。
羆を北海道では、神威という。小熊がいつか堂々たる神威となることを祈るばかりである。人間が騒ぐ町中に来ることなく上砂川の山々を駆け巡ってもらいたい。

こうした物々しい騒ぎの翌日が8月夏の北海道武専であったのである。

合掌再拝 池上治男

動画は主に研究科4年対象
 
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