2012年4月4日水曜日

岩倉苫小牧市長、上田札幌市長の瓦礫に対する対応

合掌
北海道の岩倉苫小牧市長が、自治体の市長で初めて瓦礫受け入れの方向で自ら宮古市に赴き放射線量を調査している。
他方、国政与党である札幌の上田市長は瓦礫の受け入れ拒否を早々と発表した。
つまり、北海道の大都市に被曝の疑いのある瓦礫を受け入れる事は札幌にとって損失が大であるという判断に拠るものである。

この被災は日本国全体で捉えなければならない問題であるはずなのに拒否の姿勢を示したのである。
国の指針で示した基準では到底納得できないということである。しかもその事を文章で表現し国に提出するのである。

放射線量に関することが殆ど自ら調査せずにこうした拒否と決定する真意が理解できない。札幌市の決定は他の北海道の自治体に与える影響が非常に大である。

日本人として全く持って情けない話である。
狭い国土である日本国はどの地域も協力しなければいけないのであり、一部だけ守っても詮方ないことである。

被災地のひとから見ると、自分さえ良ければいいという自治体の決定は面倒なものを避けるといことにしか理解されないであろう。
いつの日か、札幌市があのような被災に遭い、瓦礫だらけであったとしてそれを札幌市だけで処理できるとはよもや思うまい。

「日本人として祖国日本を愛し日本民族の福祉を改善する。」ということは見て見ぬ振りをするということではない。
北海道の大地は他の地域に比較し広大であり、こうしたときにこそ、その役割を果たすべきである。
勿論私は海に生きた人間であり、北海道の自然を愛し、美しい大地を汚すことを望むものではない。
しかし、瓦礫処理くらいは率先して協力すべきである。

東北・北海道の信頼を失う自治体の長の愚かな判断は、美しい自然を失うこと以上に、札幌市民、北海道民の心を失うことになる。

愚かな対応の結果起きた原発の爆発によって既に多くの地域が被曝したことは明白であり、事後の処理において北海道だけが免れるなどという事は有り得ないし、今後もそうした危惧はぬぐえない。

東北の被災地の皆さんには、札幌市の今回の瓦礫処理拒否の決定は誠に申し訳なく思うというのは私の率直な思いである。

合掌 池上治男

0 件のコメント:

コメントを投稿