2012年11月19日月曜日

2012年11月18日神奈川武專

合掌
12月に全国大会が開催される準備の真っ只中の神奈川武專に派遣された。
佐藤理事長を先頭に間近に迫った大会準備に追われていた。各人が生き生きとしていた。

今月の講義の課題は、自他共楽である。
仏教の宣言 釈尊の誕生 後世の人が釈尊の教えとは何か!

天上天下唯我独尊:天上から地の底まで真理のいのちを持っているから人間は尊い。
かけがえの無い人間の尊厳性を唱えた相を表している。

三界皆苦我当救之:人間の生きるということは常に苦しみに充ちている。私がこれを救う。
衆のために尽くす。人々、他者だけではなく自分も含む衆のために尽くす;自他のため、自分が苦悩を知ってはじめて他者の苦悩を知る。他者の苦悩は自分の苦悩、自他の区別無く尽くす;衆のために尽くす。
素直に自分を大事に、納得のできる生き方、精一杯、充実した心(自利)から、利他となる。

釈尊 最澄 弘法大師 宗道臣 へと日本の仏教思想が継続され、我々拳士は自他共楽を脚下に見出すことである。

存在するものはみな法の真実のすがたである。(諸法実相)
永遠の釈尊 却下を看よ。自分を見つめ自分を学ぶ。
 
少林寺拳法の稽古の中に自他共楽を見出すことができる。
相手を思いやる乱捕り、楽しき汗をかく、その汗の中に稽古の結晶ができる。

基本の稽古は乱捕りから法形へと。
闘える少林寺拳法の稽古を楽しむことで、仏性(仏心)が現れてくる。

今日の武專参坐拳士にとって、楽しい自他共楽の一日であったなら幸いである。

私自身は楽しい横須賀物語をつくりあげることができたように思う。

合掌再拝 池上治男

 
基本稽古 乱捕を楽しむ

 
基本稽古相手をどんどん替えて 乱捕

 
基本稽古 自他共楽の乱捕

 
基本稽古 自他共楽の乱捕 受身を併用

 
基本稽古 自他共楽の乱捕

 
壁際で乱捕 逃げるのではなく捌きの稽古

 
壁際で乱捕 楽しそうである

 
乱捕中、受から締までの一連

 
更に続く乱捕り:初めての人も慣れてきた

 
高等科3年 構えの方法と攻撃の線 突天二

 
 高等科3年 同上

 
高等科3年突天三 逃げと捌きの違い

 
高等科3年 同上

 
高等科3年 同上

 
 高等科3年 廻蹴の方法

 
高等科3年 差込蹴の方法

 
高等科3年 蹴天三

 
高等科3年蹴天三

後日近藤先生より感想文が送られました。一部ご紹介します。

講義に対して

自他共楽について
釈尊の「天上天下唯我独尊」という自己確立的認識の果てに「三界皆苦我当救之」という強力な救済意識を持ち、存在するものにはすべて価値があり、この世に生まれた意味がある。仏性という認識をもって「一隅を照らす存在」たれ!!(研究科3年)

指導者として指導を行いながら共に学び互いにレベルにあった成長をしていくことが大事だ。自分の技術能力を湖上させるには、他人(相手)が必要であり、互いを思いやる事で技術能力の向上を計れる。自他共に利することを考えて行動する。(高等科2年)

技術に対して

大事なのは先ず自分が動き楽しむ姿を見せる事、それによってまわりの人間が楽しくなっていく。それが自他共楽。(高等科2年)

講義に対して

池上先生の「一隅を照らす」存在になって欲しいとのお話し、真に賛成です。こういった精神を持って人生を過ごせば自ずから自他共楽への道を拓く様になると思います。(研究科3年)

技術に対して

非常に楽しい授業だった。乱捕りがこれほど楽しいものとは思わなかった。ありがとうございます。道場に戻り実践したいと思います。(研究科3年)

講義に対して

「一隅を照らす」存在、「一隅を照らす」少林寺拳法の拳士である。重い言葉であるが、この言葉を日々の生活に生かして行きたい。(高等科3年)

技術

目からうろこの少林寺拳法の技の素晴らしさを再認識、楽しい練習でした。 実践的な技術をおしえていただき感動でした。(高等科3年)

講義に対して

少林寺拳法をすすめる上で、自他共楽が大事なのだということがよく分かりました。拳士同士に限らず職場、家族、地域の人々等お互いを大事にすることが大切なことと、人に対して役に立てる存在となることが大切なことがよくわかりました。(予科1年)
技術
ふだんやらない乱取りをすることができて楽しかったしいい練習になりました。(予科1年)

講義に対して

「一隅を照らす」存在でありたいから「灯台になりたい」という発想は私にはありませんでした。考え方を変化あるいは工夫することで、自他共楽を実現することができる。私は先生のお話に目を開かされました。(予科2年)

技術に対して
後ろに下がらず受けることの難しさを学びました。攻撃線を正中線から外すとうまくいきました。池上先生ありがとうございました。(予科2年)

講義に対して
自分は何をすべきかを悩むこともありましたが、一隅を照らすことができればいいのかなと思いました。熊は撃ってもおそいかかってくるとわかりました。(本科1年)

技術
剛法に受身を組み合わせたり、普段法形の練習ではやらないような動きをできて実戦的でした。
(本科1年)

講義に対して
自他共楽をテーマに存在する価値、命の大切さ、一隅を照らすようになる。また、弘法大師と並んで開祖の名前をという部分は感動しました。志を大切にしたいと思います。(研究科4年)

技術
乱捕り主体に進められた当身、拳の保護、間合等大変勉強になりました。(研究科4年)


乱捕りを通して少林寺拳法の護身としての意義を再確認していただけた神奈川武専であったことが送付された感想文から確認することができました。私の意図した通りであり大変嬉しく思いました。
帰り横須賀中央まで送っていただいた拳士が、私の締めで気持ちよく落ちていくのを体験して、少林寺拳法の凄さを再確認したと話してくれました。最後まで落ちなかったので安心しました。
私も、乱捕り中の激突で左足が鬱血して未だぶす黒くなったままです。これも神奈川の思い出です。
合掌再再拝 池上治男

2012年11月11日日曜日

平成24年度北海道地域社会少林寺拳法指導者研修会


合掌
2012年11月10日11日の両日、財団法人日本武道館、一般財団法人少林寺拳法連盟、公益財団法人北海道体育協会主催による研修会が札幌きたえーるで開催された。
本部派遣講師として京都の牧野先生、本山の田村先生が来道された。
初段以上の拳士が道内各地から参坐した。
武專とは違った和気藹々の雰囲気で進行した。
開祖を知る大先輩の牧野先生の指導は実に温かみのあるものであった。
また、田村先生は宗教法人の最も若き責任役員であるのだが、その講義には宗教概念を分かり易く紐解いてくれたものであった。


 
牧野先生の指導 片胸落


 
田村先生の指導 三日月返


 
牧野先生の指導 片胸落


研修会終了後、受講者を代表して修了証書が私に授与された。
その後、参坐拳士全員で記念写真を撮ったのである。

新鮮な気持ちと共に参坐拳士道内に戻って行った。

牧野先生、田村先生 誠にお疲れ様でした。
心からお礼を申し上げます。

合掌再拝 池上治男

2012年11月4日日曜日

2012年11月4日北海道武專 千葉野田道院 森久雄先生

合掌
北海道の秋も終わり、まもなく地上にも初雪が降る頃となりました。
東野幌体育館千葉野田道院の森先生を本部派遣教師としてお迎えし武專が開講された。

昇格試験も同日並行して開催された。
砂川道院から三段に早坂恵、澤田友季子、二段に竹房朋絵、早坂太樹、藤野辰海の拳士諸君が受験した。いずれも合格。採点担当された甲斐先生から学科の結果を知らされたがその内の一人が満点であったということを是非知らせてあげて欲しいと言われた。あれほどの解答の素晴らしいのは初めてであると言われたのだが嬉しい限りである。これも滝川道院砂川道院の火曜日は学科を中心に参坐している成果であると思われる。
以前は、昇格試験の学科の優秀者の発表がなされていたのだが今はその機会はなくなっていることを甲斐先生は懸念されていた。
確かに受験者にとって試験の何が間違いであったかを知ることは、受験者にとって今後の対応も変わるであろう。

千葉野田道院の森先生は昨年真冬の2月以来である。
今回、かなりの映像をアップするのでご覧頂きたい。野田先生の技術指導は理論的に十分考察されたものであった。

私は今月18日神奈川武專に派遣教師として参坐する。


森久雄先生の講師への指導

 
同上

 
屈身蹴指導

 
押指固の指導